入試担当先生から「がってん放送局」に寄せられたメッセージ




<京都学園中学高等学校 理科主任 小村 正晴 先生>

「なぜ」という疑問を大切に


 理科という科目は、自然を相手にしています。さまざまな自然現象から性質や法則を発見し、自然の理解を深めてきました。人類は、法則を理解することにより、いろいろなものを作りだし、生活を便利にしてきました。現在もなお、たゆみなく自然を理解するためのいとなみが続けられています。
 自然現象を相手にするだけに、実験や観察がとても重要になります。教科書にのっている実験・観察のすべが大切になります。また、写真や図で示されている場合もあります。実験や観察の方法、実験をする上での注意事項などもよく理解しておいてください。そして、その結果から、何がわかったのかを考えることです。教科書は、そこから説明が展開されています。ですから、入試では、実験・観察に関する問題が多く出題されることになります。
 一つひとつの現象やその結果について「なぜ」という疑問をもつことはとても大切です。結果には原因や理由があります。教科書に、説明が書かれています。しかし、多様で奥深い自然現象について、中学校段階ですべてわかることは無理です。残った疑問は忘れずに、大事にしておいてください。今後の理科学習に必ず生きてくると思います。将来の大発見につながるかも知れません。

 さて、具体的に受験勉強を進めていく上で大事なことを三つ書きたいと思います。
 一つは、理科は一分野(化学・物理)、二分野(生物・地学)とひろい内容を扱っています。自分の関心のある、また得意な分野から復習を始めて自信をつけてください。そして、苦手な分野へと手がけていってほしいと思います。
 二つ目は、何事も基本が大切ということです。問題作成者は、基本事項がわかっているかどうかを重視します。基本をしっかり押さえてから、応用へと進めていってください。
 三つ目は、理科は科学です。教科書に書いてある文章は、科学の言葉で書かれています。正確に筋道をたてて書いてあります。「なぜそうなるのか」という疑問を持ちながら、説明文を読みこなす力をつけるように努めること。大事な用語・単位などは正確に覚えてください。

 受験勉強は、時には苦しいけれども、「なるほどそういうことだったのか」「わかった」「こんな考え方もあるのか」など得られる達成感も大きなものがあります。中学校で習う内容は、将来社会生活を送っていく上で、国民共通に身につけておいてほしいことばかりです。物ごとを論理的に考えていく力も身につきます。
 最後に、受験生の皆さんが目標を実現されることを心から祈っています。





【 以下は過去年度の掲載 】



<摂陵高等学校 理科主任 青木 征子 先生>

「論理的に物事を考える力」を身につけて


 皆さんは、先生方が君たちの一生懸命作成した答案からどんな力を知りたいのかということを考えたことがありますか? 私は理科を担当していますから、まず皆さんが、論理的に筋道を立てて物事を考える力があるかを知りたいと思います。しかしそんなこと言われても、入試まであまり時間もありませんし、実際にはどうしたらいいか悩む人も多いことと思います。そこで、私なりに、入試に向けて理科を勉強する際に気をつけてもらいたいことを具体的に述べていきます。

  まず第一に、基本を大切にするということです。何ごとも基本ができていないのに応用はできませんよね。では、理科において基本とは何かということを考えてみましょう。まず、計算問題が第一分野を中心に多く出題されますので、あたりまえのようですが、基本的な加減乗除を間違いなくできるようにし、解答するときは分数ではなく小数で、有効数字にも注意することです。また、一次方程式もしくは比を用いて答えを出す問題もしっかりとできるようになって下さい。そもそも理科の単位は、基準となるmやkgをもとにして割合を決めたものが多く、このような考え方は将来においても、特に物理や化学において必要となるものですから、今のうちに身につけておくと良いと思います。そして、各部の名称やさまざまな現象名などの重要語句が、第二分野を中心にたくさん出てきます。ただ、やみくもに覚えるのではなく、意味をしっかり理解しながら関連づけて覚え、漢字は書き間違いのないように確実に覚えていくことも、大切な基本の一つです。

 第二に、文章や図表を読み取る力を身につけることです。理科の場合、問題文や図表の中にいろいろな説明や条件、状態などが記されているため、問題文が時には長く、何行にも及ぶことがあります。その中から、問題を解くために必要な部分や値を読み取らなくてはなりません。入試までにこのような力を身につけるには、やはり慣れること、すなわち繰り返し同じような問題を解くことが一番だと思います。繰り返すうちに、問題のポイントや考え方、答え方が身につくはずです。また、図表などから値を読み取り、計算する問題では、問いが順序立てて並べられ、一つひとつ丁寧に答えていくと最終的な答えにたどりつけるようになっている場合も多いということを頭の中に入れておくと良いと思います。逆に言えば、初めに読み取った値が間違っていると、後の問いまでひびくことになるので注意しておきましょう。

 最後に、私が思うことをもう一つ述べておきます。君たちは今、受験勉強として理科を勉強していることと思います。しかし最終的には、勉強を通して得た知識だけでなくその考え方や経験をどう生かし、どう使っていくかということがとても重要だと私は考えています。最初に述べたように、それらが将来、論理的に筋道を立てて物事を考える力となり、きっと何かの役に立つことを期待しています。
 それでは皆さん、入試では実力を存分に発揮し、よりよい答案が書けるように頑張って下さい。





<摂陵高等学校 理科主任 岩藤 賢司 先生>

基礎事項の徹底整理を


秋も深まり、いよいよ中学校三年間の学習の成果をためす高校入試まであと数カ月となりました。皆さんの受験勉強は順調に進んでいますか。継続的に粘り強く、受験のその日まで、たゆまず学習すること以外に受験に勝利する道はないのですが、焦ってしまってや たらと難しい問題集に手を出し、逆に自信を失ってしまいやすいのもこの時期です。理科の高校入試問題は「基礎事項が理解できているか」、「基本的な実験や観察が理解できているか」などを問う問題がほとんどです。したがって理科の勉強方法としては、まず教科書中心に進めていくことをお勧めします。教科書を何度も読み理解と知識を深めることが何よりも大切です。その際、ただ漫然と教科書を読んでも効果は期待できません。サブノートやカードなどを用意して、教科書をまとめながら読んでいき、自分だけの参考書が出来上がるような工夫をしてください。たとえば、教科書の本文に太字で書いであるような重要項目や巻末の索引にある理科の用語などが、きっちり理解できて自分の言葉で書けるようにサブノートに要約をしておきましょう。
次に基本的・標準的な問題が確実にできるように繰り返し練習することをお勧めします。難問・奇問に手を出す必要はまったくありません。たとえそのような問題が入試で出題されても合否にはさほど影響はありません。また、いろいろな問題集に手を出すのではなく、これと決めた標準的な問題集を何度も繰り返しやってください。教科書を読んで理解したことを得点に結びっけるのがこの反復演習なのです。入試の場ではあいまいな知識は役に立ちません。確実に身につけた知識だけが得点となるのです。
実際の試験会場では心を落ち着けてあわてずに、何を問われているのかしっかり理解してから解答にかかりましょう。理科の場合グラフをよみとる問題が出題されることもあります。その際、縦軸・横軸は何を表しているのかよく注意してください。答案はできるだけ丁寧に書くようにしましょう。字の上手、下手ではなく、あなたの意思が採点者にきっちり伝わるようにしっかりと言葉を選んで書くようにしましょう。また、誤字などのないように細心の注意を払い、消しゴムで消すときには確実に消し、できるだけきれいな答案を作成してください。
さらに、各高等学校の入試問題には特有の出題傾向のある場合があります。志望校の過去の入試問題を過去三年分くらいは知っておく必要があります。出題傾向を分析し対策を立てておきましょう。
受験当日の体調も合否に大きく影響します。私立高校の入試は一年で最も寒い時期に行われます。風邪を引くと思考力の低下をきたします。普段から適度な運動などを心がけ、ベストの状態で受験できるよう健康管理に十分注意してください。
皆さんが志望校に合格されることを心よりお祈り致します。





<光泉高等学校 理科主任 久保 一彦 先生>

● 学習の目標を明確に

 いよいよ中学校三年間の学習の力をためす高校入試が近づいてきました。着々と進んでいると思いますが、この数カ月をどのように過ごすかがあなたの一生を左右すると言っても過言ではありません。慎重に行ってください。
 さて、ここで理科の学習方法を述べておきましょう。理科は自然を対象にしています。ですから教科書の内容をしっかりと理解し、その現象を確実に説明できるようにしましょう。さらに、その現象に対する基礎問題を行ってください。実験機器や観察の道具の名前も覚えておきましょう。物理的分野や化学的分野(第一分野)における計算は比例や割合が多いので十分練習をしておいてください。また、単位をしっかりと把握し、その意味を読みとれるようにしておいてください。グラフや表も多く出題されています。グラフの示す意味、読みとりを確実にできるようにしておいてください。生物的分野や地学的分野(第二分野)においては生物名や物質名とその図をセットで覚えるように心がけましょう。
 また、グラフや表などを参考にして解答する問題も多くあるので練習しておくことが大切です。最近では、実験、観察のモデルや測定値を記し、それを読みとって判断し法則や関係を示す式を求めるような問題が出題されるようになってきました。このような場合は文章通りに要点を個条書きにしていき変化の規則性などを判断する力を養ってください。
 決して問題とけんかしない、素直に問題と接するようにしましょう。答案はできるだけ丁寧に書き、あなたの意志が伝わるように心がけましょう。また、字は濃く書くことが必要です。さらに、各高等学校において、いろいろな特徴があります。それになれるためにはやはりその高校の過去の問題に接しておく必要があります。志望校の出題傾向をよく把握してください。
 受験当日の体調も合否を大きく左右します。健康管理にも十分に気を付けましょう。以上のことを参考にして、この数カ月を全力で学習し後悔しないように過ごしてください。みなさんが志望校に必ず合格されることを心よりお祈りいたしております。




<西大和学園高等学校 理科主任 信野 光俊 先生>

焦りや不安を感じながら目標達成に向かって日々努力を続けることは、とても苦しく、辛いことですが、その努力が報われるためにも受験日までの1日1日を大切にして下さい。努力の積み重ねは必ずや良い結果をもたらしてくれるでしょう。
さて、合格答案を書くには、日頃の学習の成果を100%答案用紙に書き表さなければなりません。そのためには、どんなことに気をつけなければならないでしょうか。
第1に、問題をよく読み、何を答えるべきなのかをしっかり把握して、採点者によくわかる書き方をすべきです。理科では、問題文中に図表やグラフがよく使用されますが、どこからみた図なのか、グラフの横軸や縦軸には何がとってあるのかを知ることは、勘違いをなくすだけでなく正解を得るためのヒントにもなることが多くあります。また、化学反応式などを書く場合にも、アルファベットの大文字と小文字がはっきりしないなど、わかっているのに誤答になってしまうケースがあり、非常に残念です。
第2に、高校入試問題というのは、中学3年間で学んだ内容がどの程度理解されているのかを調べるのが目的です。言い換えれば教科書が完全に理解されているかということに主眼がおかれているのです。だから、どんな難問題、新傾向問題でも、教科書のどの範囲から出題され、その単元で大切な考え方は何であったのかという基本に戻って、答案を作成すればいいと思います。そのためには、この時期に教科書の順に復習するのではなく、1年で習う「力」と3年で習う「仕事」を系統的に復習するなど分野別に内容をまとめてみてはどうでしょうか。
第3に、時間配分には十分気をつけ、確実に解けそうな問題から取りかかるようにしましょう。そして、時間が余ったら何度でも解答を見直して下さい。特に第1分野の計算問題で、得られた値が常識はずれである場合や、途中計算を見直してみて、求めなければならない値と求めた値の単位が違う場合は、どこかに間違いがあるのですから入念な再チェックが必要です。
また理科の第1分野、第2分野の出題はおおよそ同じぐらいの比率です。バランスよく両分野を学習し、解きやすい問題は確実に解けるような確実性を身につけて下さい。健闘を祈ります。



<上宮太子高等学校 理科主任 北村 吉隆 先生>

高校入試まであとわずかとなりました。中学三年生のみなさんは、最後のまとめにかかっている時期だと思います。入試では一点の違いで合格・不合格が決まってしまいます。合格するには一点でも多く点数をとらなければなりません。合格するためには、君たちがわかっていることを、採点者にわかりやすく、解答用紙に記入する必要があります。では、どんな点に注意しながら答案を作成すればよいでしょうか。
 まず一番目に、あわてず、落ち着いて、ていねいに答案を作成することが大切です。あわてて乱雑に解答を記入すると、せっかく正解を書いても、不正確と判断されることもあります。例えば元素記号では、大文字・小文字をしっかりと区別してください。鉄[fe]を、[fe]と書いてしまったり、銅[cu]を、[cu]と書いてしまうと不正確と判断されます。特に[u]は、大文字・小文字の形がよく似ているので注意が必要です。また、[cl]と解答する問題の[l]を、筆記体でなくブロック体で[c1]と書いてしまうと、採点者に数字の1や、ヨウ素Iと勘違いされるかもしれませんので、この場合は筆記体で解答した方がよいでしょう。このように化学式で間違った表記をしている解答がよく目につきますので正しい表記方法を覚えておいてください。
 二番目に、問題文や問題中のグラフや図・表をよく読み、何を解答するのか、きちんと把握することが大切です。特にグラフでは、横軸・縦軸が何を表しているのかを確認してください。グラフ内の数値を計算問題では、横軸のある一定に対応する縦軸の一点をとるものが多いのですが、横軸・縦軸とも整数の点を探して計算すれば間違わないでしょう。
 三番目のポイントは、用語についてです。教科書に漢字で出てくる用語は、特に漢字で解答するように指示されていなくても、漢字で解答する方がよいでしょう。そのためには、普段から教科書や参考書を読むだけでなく、目で見て声に出して、紙に書くという方法をとれば、自然と漢字も覚えられるはずです。
 以上、理科の合格答案を書くための注意事項をまとめてみました。理科は日常の観察力が大切な教科です。例えば、教科書にグラフが載っていたら、「なぜグラフが必要なのか、」というように疑問をもって勉強に取り組めば、きっと良い結果が出ます。みなさんの健闘を祈ります。頑張ってください。